※内容は架空のものです

 

「瑠璃を砕く」

児童書作家の仁川燈は、自らを切り売りしながら生計を立てている。
砕いた過去を物語に書き起こすうち、世間からもそれが求められるようになった。
順調な作家生活を続けるある日、自宅に奇妙な脅迫文が届く。
「あなたのやってることは自傷行為。あかりさん、こんなこともうやめましょうよ」
それは旧い友からの手紙だった。
高校二年生、校舎から離れた部室棟、文芸部と美術部の狭間の準備室。
破壊を前提にした青春は、砕かれる以外の道がない。
きらきら光る群青の、これは青春破壊文学。